清(光緒期)
清朝後期の后妃が春秋に着用した平常着の一種
衣服類
総丈133.5cm，両裄137cm，袖口18cm，裾幅84cm
北京故宮博物館蔵
便袍とは，清朝の后妃が日常に若用した平常着です。便袍の袖の形式には二通りがみられ，ひとつは馬蹄袖式で，もうひとつはこの服の袖である平袖〔着物袖〕です。
この平常着は宝藍色の繻子地に，金糸と絹糸で祥雲と仙鶴が刺繍してあります。文様の意味は深い広がりがあり，その意匠は活発で可愛らしいものです。仙鶴は中国において大変人気があり，その舞い姿がしなやかで美しく， 日の表情も神秘的で，人々に濃い印象を与えます。幸福と吉祥および長寿の化身のようにみられている仙鶴は，中国古代服飾のなかで普遍的な装飾文様のひとつにとりあげられています。この平常者は清朝後期の刺繍の逸品です。出所：『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

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