考古用語辞典 A-Words

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銀地五彩洋花文金宝地 2007年08月17日(金)更新

銀地五彩洋花文金宝地

【和:ぎんじごさいようかもんきんほうち
【中:Yin di wu cai yang hua wen bao di
明・清|絹・衣類>銀地五彩洋花文金宝地

清(乾隆期)
衣服類
長145cm、幅57.5cm
北京故宮博物館蔵
金宝地は粧花の代表的な織り方で,異なった光沢を持つ金糸を用いることに特色があります。この金宝地は,撚銀糸を緯糸,白糸を経糸として織り出した地に、撚金糸,草緑,浅緑,赤,褐色,薄黒、薄紫,黒,群青,薄い藍色,浅葱色、ピンクなどの緯糸で文様を織り出しています。花の茎は通梭〔絵緯:文様の部分のみ表に糸を浮かせ,他の部分は裏に沈めて、布の耳から耳まで布幅いっぱいに杼(緯糸をのばして出してくる糸巻き)を通して文様を表わす技法〕によって織り出しており,表に茎の柄が出ない箇所は裏に沈めて地の経糸と交織しているために,布の裏は緑色です。他の文様はすべて控梭〔縫取:文様の部分のみ杼を通す技法)によって織り出されているため,布の裏には色とりどりの長短不揃の糸が残されています。この控梭の手法は織物の重量や厚さを軽減するとともに,技術的にも手軽でした。その結果、このように薄く、軽く華麗な布が織られました。
この金宝地に織り出された花々は,優美でのびのびとした趣さがあり, 色彩は豊かで品の良い艶が感じられます。また織りの技術は精巧で,くっきりと織られた文様が然と並んでいます。清朝の織物の中でも最高水準にあり,非常に貴重な作品です。出所:『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

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