清時代
高1.2cm，外径2.6cm
北京故宮博物館蔵
戒指〔指輪〕はもとの名を指環と言い， また環， 約指，手記．代指．戒止などとも呼ばれました。初期の戒指は金，銀製の小さな環でした。昔から後宮の妃嬪は進御君王の際には必ず係の女官の登記を経ねばならず， もしも懐妊中であったり生理的に差し障りがあって皇帝の御幸を受けることができない時には，左手に金の戒指を着け，｀"禁戒″の意を表わしました〔金（jin）と禁は同音〕。時代の趨勢にともない，戒指の材質も変化し，金銀以外に玉・翡翠などが用いられるようになりました。これらの材質は忌避の意を表わすだけではなく，次第に装飾としての色合が濃くなってきました。この戒指は清朝の妃嬪が用いたものです。出所：『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

関連情報