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水月観音図(壁画模本) 2007年09月16日(日)更新
【和:すいげつかんのんず】 |
【中:Shui yue guan yin tu】 |
宋・遼・金・元>彫刻・書画>水月観音図(壁画模本)
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西夏
縦148cm、横146cm
甘粛省安西県楡林窟第2窟
敦煌研究院蔵
史葦湘模写
観音は頭に宝冠をかぶり、肩には緑色の大きな巾をかけ、身には羅の裙(すでに変色している)をまとい、両足を露出している。右手には珠数を握って胸にあて、左手は膝にのせて、泰然自若ととて石壁に斜めに寄りかかって坐っている。金剛宝石座の下の池本は静かで、一面に緑の蓮を生やし、紅色の蓮の花が満開である。後ろの石山の間にみどりの竹が何本か生えている。あかね色の雲が空をかすめて流れ、名月と観音の透明で穏やかな光が互いに映え合い、月夜の静けさと美しさを表現している。おもしろいことには、観音の向かいの岸辺に「唐の玄装三蔵がインドへ行って経典を持ち帰った」という物語の内容を加えていることである。唐の三蔵法師は身にひだのたくさんある裙をまとい、 その上に袈裟をかけて合掌し、観音を仰ぎ見て礼拝している。孫悟空はズボンをはき、こうべを上げて右手で光を遮り、左手で馬(馬の頭のみが見える)を牽いている。空中には観音に拝する善財童子が雲に乗ってやってくるのが描かれている。これらの内容が画面に斬新で神奇な色彩を添えている。これは西夏を代表する作品である。出所:『敦煌・西夏王国展』図録
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