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簪2(龍山文化) 2007年10月02日(火)更新

簪2(龍山文化)

【和:かんざし
【中:Zan
新石器時代|金銀・玉器|石器・ガラス>簪2(龍山文化)

新石器時代・龍山文化・前2500~2000年頃
1989年山東省臨く県朱封202号墓出土
玉、緑松石
長23cm
中国社会科学院考古研究所蔵
 竹の節のような凸帯を数多く巡らした形に彫った暗緑色の玉製の棒と、乳白色の玉製の薄い飾板を組み合わせた簪である。飾板には透彫を施し、さらに緑松石の丸い粒を象嵌している。透彫の紋様は、細かく見れば能のような動物の集合体のようにも見えるが、全体を見ると大きな目をもつ獣の顔のようにもみえる。良渚文化の玉器の獣面紋様とも、商時代の青銅器の饕餮紋とも似ているようであり、これらの間に関係があるか、問題となつところである。朱封202号墓は、発掘されたときすでに半分近くが破壊されていたが、それでも墓穴は東西約7m、南北の残存幅が約3m、深さ2mという大規模なものであった。地下に丸太で部屋を造り、その中に木棺と副葬品(土器20点以上、玉器27点以上)を納めていた。被葬者は成人であるが性別は不明である。この墓の大きさは、新石器時代では最大級で、かなり勢力のある豪族の墓とみてよい。この簪も高い身分を示す特別な装身具と考えられる。出所:「中国国宝展」

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