青銅
尊高30.1cm、口径25cm、盤高23.5cm、口径58cm
1978年湖北省随州市曽侯乙墓出土
戦国時代・前5世紀
湖北省博物館蔵
　尊は酒壺、盤は水を受ける器であるが、ここでは尊が盤の上に載って発見された。透彫部分や羽状紋は尊と盤に共通した紋様で、1組として作られたことは明らかである。繁辱な透彫部分などは、失蠟法（原型に蠟を用いる鋳造法）でなければ作れないもので、中国における失蠟法を利用した早い例の1つと考えられる。尊と盤にはともに「曽侯乙」の銘文が刻まれているが、よく見ると盤には元来「曽侯(辶+與)」の銘文があり、それを磨り消してから「曽侯乙」の銘文を刻んだことがわかる。すなわちこの尊盤は曽侯乙より前の(辶+與)のために作られ、後に乙が入手したのであろう。 出所：「中国国宝展」

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