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武将俑1 2007年10月13日(土)更新
土製
高192cm
1976年陝西省西安市臨潼区秦始皇陵兵馬俑坑2号坑出土
奏時代・前3世紀
秦始皇兵馬俑博物館
裾が膝まで伸びた厚手の長袖の上着を着て、その上から房飾りの付いた鎧を着ている。鎧の腹と背の部分は、小札を革紐で綴り合わせている。頸にはリボンを巻き、頭には波打つような装飾が付いた冠を被っている。手は腹の前で合わせている。剣を杖のように立てている姿勢と考えられる。堂々としていて威厳があり、見るからに地位が高そうである。これまでの調査報告によると、本作品と同じ形の冠を被った俑は、1号坑で5体、2号坑で2体しか発見されていない。このことからも、この種の冠が表わす地位の高さがうかがえる。1号坑では、鐘と太鼓を備えた戦車に、本作品とほ
ぼ同様の装束の人物の俑を乗せた例がある。戦闘の時、鐘や太鼓で、部隊の前進と後退を命令する指揮官を表わしたものと考えられる。本作品も、かなりの数の部下を指揮する武将を表わしたものであろう。
奏始皇陵兵馬俑坑出土の武士俑には、冑を被ったものはない。奏軍が質朴で勇猛であったことを示すとみる説と、兵馬俑は始皇帝の宮廷を警護する近衛兵であり、戦地に赴く実戦部隊とは装備が異なっていたとする説がある。 出所:「中国国宝展」
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