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巵 2007年10月16日(火)更新
青銅、玉、木
高14.5cm、径8.6cm
1983年広東省広州市南越王墓出土
前漢時代・前2世紀
西漢南越王墓博物館蔵
鍍金された青銅の枠に、玉の板を嵌め込んで作った、珍しい容器である。側面には長方形の玉板9枚を嵌め込み、さらに玉製の把手を付けている。底は円形の玉板で塞いでいる。蓋は木製黒漆塗りで、朱色の漆で紋様を描いていたが、現在は漆がほとんど剥落し、描かれた紋様もわからなくなってしまった。蓋の縁には、玉製の飾りを3個嵌め込んでいる。また蓋の上面には穴が2つ彫り込まれている。もとはここにも飾りが付いていたようである。
巵は秦漢時代に流行したコップ形の容器である。普通の巵は木製漆塗りで、やや高級なものは、これに青銅製鍍金の金具が付いていた。漢時代の最高級の巵は、1つの玉塊から彫り出した玉巵である。本作品はそれより一段下ということになるが、漢時代の巵としては、たいへん贅沢なものである。 出所:「中国国宝展」
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