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菩薩五尊像 2007年10月21日(日)更新
白大理石、彩色、金、銀
高97cm
1978年河北省藳城市北賈同村出土
北斉・武平元年・570年
正定県文物保管所蔵
菩薩像を中尊とし、脇侍菩薩像と比丘(僧)を両脇に配する五尊像。中尊、光背、比丘像、台座を1つの石材から彫り出している。供養者像と銘文を刻した最下部の大型の台座は別材を組み合わせている。舟形光背には、宝塔、天人などを浮彫し、中尊の頭光、両脇侍菩薩立像を彩色で描く。中尊と比丘の間、方形台座の上面前側に円形の凹みを設け、そこに別材製の合掌する供養者をはめこんでいる。光背背面は、中央に禅定印を結んで蓮華座上に坐す如来像、その両脇に蓮台上に立つ菩薩立像を描く。台座側面、背面には龕を設けて浮彫の坐仏を配している。この作品は、現在の河北省藳城市北賈同村の東にある土坑から、他数点の作品とともに発見された。本像の銘文には「賈(土+童)村邑義母人等が玉像一軀を造る」と記され、他の作品には、賈蘭業、賈乾徳、賈蘭朝といった同じ一族らしき名がみえる。発願者の姓が現在の村名とも通じる点も興味深い。また、銘文には、東魏の武定、北斉の天保、皇建、河清、天統、武平といった年号や、建忠寺、建中寺といった寺名があり、出土地がかつての建忠寺の場所で、北周による廃仏の前後に地下に埋納された可能性も考えられている。 出所:「中国国宝展」
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