考古用語辞典 A-Words

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銀鍍金亀形盒 2007年11月15日(木)更新

銀鍍金亀形盒

【和:ぎんときんかめがたごう
【中:Yin du jin gui xing he
隋・唐・五代|金銀・玉器>銀鍍金亀形盒

唐・9世紀
鍛造
1987年法門寺塔基地宮後室出土
高13.1cm、長27.6cm、胴幅14.5cm、深7.6cm、重823g
法門寺博物館蔵
 亀形に作られた銀製の容器で、甲羅の部位が蓋となる。法門寺地宮から出土した他の茶具とも照し合わせ、銀鍍金天馬流雲文茶碾・銀鍍金花弁流雲文茶碾軸のような茶碾によって粉末状にした茶葉を貯えておくのに使用したと推測されている。ただし、「衣物帳」には「亀一枚重甘兩(両)」と記されるのみであり、用途については、なお検討の余地がある。
楕円形でたっぷりとした容量のある身に、頸と尻尾が鑞付され、蓋裏に、身の口に合わせて楕円形に成形された帯が鑞付される。頭から頸にかけては中空となり、そのまま身の中へつながる。頭部先端の口と鼻に小孔が開けられているのは、通気性が考慮されたためであろうか。器表全面に、細長い刻線と小点によって、亀甲文や花弁文を主体とする多彩な文様を表わし、さらに部分的に鍍金をのせ、華やかな見映えを演出している。
実際の亀の姿と比べると、各部の形態や文様は抽象化されているものの、活き活きとした表情や、縁が微妙に湾曲した甲羅の様など、随所に優れた造形力が発揮された佳品といえよう。出所:「唐皇帝からの贈り物」

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