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白磁把手付杯(3口) 2007年11月18日(日)更新
【和:はくじとってつきはい】 |
【中:Bai ci dai ba shou bei】 |
隋・唐・五代|陶磁器>白磁把手付杯(3口)
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唐・9世紀
1974年西安市潘家郷新村出土
(1)口径5.9cm、高3.9cm、重58.8g
(2)口径5.5cm、高4.0cm、重49.0g
(3)口径5.1cm、高3.4cm、重35.0g
西安市文物保護考古所蔵
少しずつ大きさの異なる3点のカップ形の小杯である。下膨れ気1味の体部に外反する口縁が付き、底部は短く突出する。底面は平底に近いが、わずかに窪み気味となっている。把手は細い粘土ひもを折り曲げて2重にしたものを小さく丸めた繊細な作りである。胎土はいずれも緻密な白色であるが、焼成温度の差によるものか、(1)は硬質であるが、他の2点はやや焼き締まりが弱い。素地の上にかけられた透明釉も、(1)は白く発色しているが、(2)(3)はやや黄色みがかっている。一括出土品であり、素地の特徴や造形的には共通性が高いため、同じ窯の製品と考えられるが、焼き上がりにかなり差があるため、同時焼成ではないか、同じ窯の中でも火の回りのがかなり違う位置に置かれていたものであろう。
把手付杯は西アジアからの影響によって唐代に流行した器形で、金銀器に多いが、陶磁器でも盛唐期(8世紀頃)の唐三彩や白磁で盛んに作られた。本品はやや時代の下がる唐代晩期(9世紀頃)のものである。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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