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白磁壺 2007年11月19日(月)更新
唐・8~9世紀
邢窯
1984年西安市洪慶出土
口径13.6cm、高41.5cm、重9950g
西安市文物保護考古所蔵
華北では、北朝後期から隋代頃にそれまで見られなかった白いやきもの一白磁ーが作られるようになり、唐代の初めには、それまで陶磁器の主流であった青磁にかわって急速に広まった。白磁は、当初は比較的低温で焼成され、陶磁器としてはあまり良質のものではなかったが、河北省の邢窯では隋から唐代前期に高温焼成による硬質で質の高い製品を完成させ、以後唐代晩期まで華北を代表する白磁窯として発展した。
本品は、唐代中期から後半にかかる頃のもので、邢窯の製品としては例の少ない堂々たる大壺である。肩が張り、底がすぼまる胴部に、短く立ち上がる頸部がつきその上にいわゆる「玉縁口緑」と呼ばれる丸く肥厚した口縁が続く。底部は無釉、平底で中央付近に墨書で「長史」と記されている。胎土は、白色、緻密で非常に硬く焼き締っており、精製技術の高さと安定した高温焼成技術がうかがえる。釉は、わずかに緑がかった白色で、濃淡や釉流れが目立つため一見粗雑な施釉に見えるが、この大きさの製品としては致し方のないところであろう。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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