研究者>小林義廣（こばやし 　よしひろ）

現在：東海大学歴史学科東洋史専攻　教授

名古屋大学大学院文学研究科出身、博士(歴史学)

所属学会：

東洋史研究会

史学研究会

名古屋大学東洋史研究会

東北中国学会

研究テーマ・分野

これまで、私は主にふたつのテーマを中心として研究を進めてきました。ひとつは、宋代の政治・社会・文化に大きな役割を果たすことになった士大夫の理念と彼らを支える基盤がどのようなものであるかを探求しようというものです。具体的には、北宋中期に活躍した欧陽脩に着目しながら考察してきました。
　もうひとつは、中国独特の父系血縁である宗族は、宋代に入って新しい態勢を整えて歴史上に登場してきますが、その宗族が地域社会、具体的には郷村社会のなかで、どのような役割をも担い、その役割が歴史上どのような意味をもつのかを追求しようとしてきたことです。宋代の宗族は、士大夫をはじめとした知識層を指導者としていることが多いものですから、近年は、第一のテーマと第二のテーマを統一的に捉えようとも考えているところです。
 　

主な研究業績

『欧陽脩　その生涯と宗族』（創文社、2000年） 「宋代宗族研究の課題と現状」（『名古屋大学東洋史研究報告』25、2001年） 「内藤湖南の中国近世論と人物論」（『内藤湖南の世界』河合文化教育研究所、2001年） 「南宋時期における福建中部の地域社会と士人」（『東海史学』36、2002年） 「日本における中国家族・宗族研究の現状と課題」（『東海大学紀要文学部』78、2003年）