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白磁稜花盤「官」字銘 2007年11月21日(水)更新
【和:はくじりょうかばんかんじめい】 |
【中:Bai ci ling hua pan guan zi ming 】 |
隋・唐・五代|陶磁器>白磁稜花盤「官」字銘
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唐~五代・9~10世紀
定窯
1985年西安市北郊火焼壁出土
径13.6cm、高3.4cm、重78.4g
西安市文物保護考古所蔵
本器は、底部に「官」字の刻銘がほどこされた上質の定窯白磁である。西安市北方の火焼壁村(長安城安定坊跡)で出土したもので、類品が三十数点まとまって発見されており、この種の定窯白磁の発見例としては最大級のものである。定窯の「官」字銘や「新官」字銘の刻された製品は上質のものが多く、官営工房で制作されたとも、民間の窯で宮廷や官衙用に特別に作られたともいわれているが定かではない。定窯の窯跡では「官」「新官」字銘の磁片が五代から北宋初期と考えられてしいる堆積層から出土しており、中国各地の墳墓や塔の地官、窖蔵などで出土例も五代から北宋代初頭に位置づけられるものが大部分であるが、前|浙江省臨安市の銭寛墓唐(900年埋葬)や銭寛婦人水邱氏墓「901年埋葬)など唐代最末期の墳墓からの出土例もわずかに確認されている。
本品は、非常に器壁の薄い小形の盤で、口縁を大きく切り取って三稜花形とし、さらに最も深く口縁を切り込んだ部分から内底面にむかって白堆r線(白化粧土で引いた線)をほどこして器面を三分割している。全面に施釉したのち、高台端部の釉を丁寧に削り落とし、底両中央に先の尖った工具を用いて「官」字銘を浅く刻している。釉は乳白色を呈し、均一に溶けて表面には上品な光沢がある。
各部の削りや施釉など全体の作りが非常に精緻で、,形態も均整がとれている。小形の製品ではあるが、唐代晩期から五代の定窯白磁の最高クラスに位置づけられよう。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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