考古用語辞典 A-Words

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白磁五花形盤「官」字銘(2) 2007年11月22日(木)更新

白磁五花形盤「官」字銘(2)

【和:はくじごかがたばんかんじめい
【中:Bai ci wu hua xing pan guan zi ming
隋・唐・五代|陶磁器>白磁五花形盤「官」字銘(2)

唐~五代・9~10世紀
定窯
1972年西安市建国路建設地出土
口径17.7cm、高3.7cm、重380g
西安市文物保護考古所蔵
 本器は、底部に「官」字の刻銘がほどこされた上質の定窯白磁である。西安市北方の火焼壁村(長安城安定坊跡)で出土したもので、類品が三十数点まとまって発見されており、この種の定窯白磁の発見例としては最大級のものである。定窯の「官」字銘や「新官」字銘の刻された製品は上質のものが多く、官営工房で制作されたとも、民間の窯で宮廷や官衙用に特別に作られたともいわれているが定かではない。定窯の窯跡では「官」「新官」字銘の磁片が五代から北宋初期と考えられてしいる堆積層から出土しており、中国各地の墳墓や塔の地官、窖蔵などで出土例も五代から北宋代初頭に位置づけられるものが大部分であるが、前|浙江省臨安市の銭寛墓唐(900年埋葬)や銭寛婦人水邱氏墓「901年埋葬)など唐代最末期の墳墓からの出土例もわずかに確認されている。
 口稼の5箇所に小さな刻みを入れ、その下の内側に白堆線を施して五花形とした盤である。作りは丁寧であるが、器壁がやや厚く他の3点と比べるとやや重量感があり、口縁にはわずかな歪みも見られる。胎土は、白色で非常に緻密であるが、焼成温度が低めのためか、焼き締まりが弱く、他の3点比べやや軟質である。「官」字銘は、やはり施釉後に施されている。出所:「唐皇帝からの贈り物」

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