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銀提梁壷 2007年11月22日(木)更新
唐・8世紀
鍛造
1970年西安市南郊何家村窖蔵出土
胴径11.2cm、総高12.0cm、重387g
陵西歴史博物館蔵
把手の付いた鍋(銀提梁鍋)・壷(銀提梁壷)の類で、何家村窖蔵から出土した。器体の形状は異なるものの、半円形に成形した銀棒の両端をU字形に折り曲げ、8字形の座金(器側に鋲留め)の鐶に通して、可動式の把手とする機構は同様である。両端を宝珠形にしたこの式の把手は、法門寺地宮奉納品にも見られるように、唐代の定形であった。どちらも文様や鍍金のない素面となり、薬具の一種かと推定されている。器形からすると、銀提梁鍋は丹菜(不老不死を得るための薬)などを焼成する器、銀提梁壷はそれらの薬を貯える器ととらえることも可能であろう。何家村出土のこれらの素面の銀器では、内面が一様に鮮やかな銀色に輝くのに対し、外面の大部分が茶褐色をしている例がかなりあり、当初から、漆など、何らかの物質が器表に塗布されていたように見える。こうした処置には、腐食の防止をはじめ、いくつかの理由が想定され、この種の銀器の具体的な使用法を知る手がかりとなろう。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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