考古用語辞典 A-Words

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銀鍍金火箸(1組) 2007年11月25日(日)更新

銀鍍金火箸(1組)

【和:ぎんときんひばし
【中:Yin du jin kuai
隋・唐・五代|金銀・玉器>銀鍍金火箸(1組)

唐・9世紀
鍛造
1987年法門寺塔基地宮後室出土
長276,鎖長10.7cm,76g
法門寺博物館蔵
 箸のはじまりがいつ頃のことか、明確でないが、中国では、紀元前21世紀頃から作例が知られ、食べ物を挟み取るためばかりでなく、炭をつまむ際などにも用いられたと考えられる。以後、各時代を通じて、基本的な形態や用法に大きな変化はなく、今日まで、日常不可欠の器物のひとつとして、連綿と使われ続けている。
銀鍍金火箸(1組)は、法門寺地宮に納置されていた銀製の箸の遺品で、それぞれ、「衣物帳J(13行目)に記載された供養器物40件の内の「火筋一封(対)」と「匙筋一副」に該当すると見なされる。ちなみに、筋は箸を意1床する。
銀鍍金火箸(1組)は、食事に使用する筈に比べて相当長く作られ、銀線を巻き上げた鎖で連絡されていることや、文様などの装飾がほとんどないことからしても、火をおこす炭などをつまむ火箸にふさわしい.素材の貴重性から、宮中での茶事の際、茶の湯を沸かす風炉の炭を挟むのに使われた茶具の一種と見る説もある。出所:「唐皇帝からの贈り物」

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