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瑪瑙鉢 2007年11月27日(火)更新
唐・8世紀
1955年西安市沙坡青磚廠出土
口径13.2cm、高7.5cm、重400g
西安市文物保護考古所蔵
唐代には、器物の素材として、玉、水晶、琥珀、瑪瑙、緑松石、トルコ石など、各種の貴石が頻用され、意匠や技法とともに、素材のうえでも多種多様な展開を示し、美術工芸の分野において、まさに百花繚乱と形容される活況を見た。当時の国際性と進取の気風のなせる現象でもあった。
瑪瑙の一石を刳割り抜き、表面を丹念に磨き上げて整形されたこの杯は、形こそ変哲がないものの、色彩と縞模様とが織り成す瑪瑙特有の肌あいがよく活かされた、上質の出来映えを見せる。掌中では、大きさと重量感とが程よく調和し、綿密な計算と高度な技量に裏付けられた作てあることがわかる。
素材の稀少性から、高価な薬材を磨り潰すのに用いられたと考えるむきもあるが、貴人の宅などで使用された、貴酒をたしなむ酒杯の類と見てもおかしくはなかろう。出所:「唐皇帝からの贈り物」
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