考古用語辞典 A-Words

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呉王夫差鑑 2007年11月30日(金)更新

呉王夫差鑑

【和:ごおうふさかん
【中:Wu wang fu cha jian
春秋戦国|青銅器>呉王夫差鑑

青銅製
高45、口径73
春秋・前5世紀
上海博物館
 鑑とは水の容器である。二つの把手の上部には龍頭が表わされ、その龍頭の上には大きな舌を出した小さな龍頭がもう一つ載せられている。把手には二枚の環が付けられるが、外側の環の外面には獣面を連ねた紋様、内側の環の内面には絡縄紋と雷紋が施されている。二つの把手の間には、攀じ登ろうとしている龍の形の飾りがそれぞれ付けられる。龍の身体は、肩と腰の部分が菱形紋で飾られ、その他の部分は龍の紋様が表わされている。鑑の頸部と胴部には、細かい羽状蟠螭紋の紋様帯がある。これはスタンプを連続して押すようにして、一定の面積の決まった紋様単位を連ねたものである。鑑の内面には、呉王夫差が吉金を選んで自ら鑑を作ったことが、二行十二年の銘文で記されている。呉王夫差とは、越との戦いで敗死した父王闔閭の恨みを忘れないために、薪の上で寝たという故事(臥薪嘗胆)で知られる人物であり、この鑑は製作者、製作時期がほぼ明らかな貴重な資料である。河南省輝県で発見されたもので、同じ紋様や銘文を持つ鑑が他にも知られている。出所:「上海博物館展」

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