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陳侯簠 2007年11月30日(金)更新
【和:ちんこうほ】 |
【中:Zhen hou fu】 |
春秋戦国|青銅器>陳侯簠
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青銅製
高21.6、口縁横33.6
春秋・前8~5世紀
上海博物館蔵
簠とは穀物を盛る食器である。長方形の截頭方錐台形を呈し、普通、同じ形の蓋と共に用いられた
。西周時代後期ごろから戦国時代にかけて使用されたことが知られている。この簠は蓋の上面と身の外底面に、
二頭の虎のような獣の紋様を表わし、身と蓋の各面に龍をいろいろに組み合わせた紋様を施している。
身と蓋の内面には五行二十六字からなる同じ銘文があり、陳侯が娘のために嫁入り道具の簠を鋳造したことを述べている。
陳とは現在の河南省准陽に都していた小国である。前四七八年に楚のために滅ぼされた。河南省商水県城の近くでは、陳国の大夫原仲がやはり娘の嫁入りの際に作った簠が発見されているが、それもこの簠と似た龍の紋様をもっている。また陳侯簠の紋様のなかには、龍が鳥の前半身と組合わさった紋様が見られるが、それと似た紋様は、河南省の東、安徽省利辛県で出土した簠にも見ることができる。さらに湖北省随州市で出土した「陳公子慶」が作った簠には、この簠台部に施されたのと同種の獣紋がある。この簠に用いられているような文様が陳の領域あたりで盛行していたことがわかる。出所:「上海博物館展」
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