上海市青浦県福泉山遺跡出土
（斧）長17、幅9.6
良渚文化・前2500年頃
上海博物館蔵
　斧の上下の玉器は、発掘状況から、柄の両端の飾りと考えられ、斧に開けられた孔からは、柄に縛り付けた紐の痕がのびているのが見える。このようにセットをなしていたと思われる玉斧は、福泉山遺跡を初め、江蘇省寺墩遺跡、浙江省瑶山遺跡などから出上しており、既に数点にのぼっている。柄は木製であった可能性が考えられるが、福泉山では細かい彫刻の施された象牙片が出土し、斧の柄であったと推定されている。良渚文化には、玉琮や玉璧などの玉器が百点以上出土する豊かな墓が時折見出される。この玉斧が出土した福泉山七四号墓もその一つであり、百七十点にのぼる玉器が発見された。出所：「上海博物館展」

関連情報