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秋興八景図冊(第七図) 2007年12月09日(日)更新

秋興八景図冊(第七図)

【和:しゅうきょうはっけいずさつ
【中:Qiu xing ba jing tu ce
明・清|彫刻・書画>秋興八景図冊(第七図)

董其昌筆 
紙本墨画・著色
各図とも 縦53.8 横37.7
明・泰昌元年(1620)
劉靖基氏寄贈
上海博物館
 万暦四十八年(1620)七月に神宗万暦帝が崩御し、八月に光宗泰昌帝が即位すると、六十六才の董其昌は召されて大常少卿となり国子司業事を掌ることとなり北京に向かった。この三年前の万暦四十五年(1617)に董其昌は、その生涯の代表作として推奨される青弁山図(クリープランド美術館蔵)を描いており、既に画家としての円熟期をむかえていた。秋興八景図冊八図は、八月朔前一日から九月重九前一日の間、蘇州、鎮江あたりの舟中で順次描かれたものである。第七図は九月七日の作。米芾の楚山晴暁図を臨模したもの。各図とも「玄宰」の落款があり、対面に清の呉栄光の題識がある。この秋興八景図冊は天啓元年から四年(1621~24)にかけて描かれた仿古山水図冊(カンサスシティ、ネルソン・アトキンズ美術館蔵)を予告するものといえ、青弁山図にもみられるような董其昌独自の造形理念にもとづく抽象化した絵画空間を明確に示している。それは沈周、文徴明の呉派文人間とは地平を別とするものであり、正に絵画における「明末の変」のはじまりを象徴するようなものといえる。画後に清の謝希曽の二跋、守僕主人の跋、孔広陶の二跋がある。また冊の最後には明末の肖像画家として者名な曽鯨の描いた董共昌の肖像に明末清初の項聖謨が補景した図がある。これは清末の龐元済所蔵の時に加えられたものという。
秋興八景図冊は董其昌の次子である董祖源の後、清の宋犖、謝希曽、潘正煒、伍元蕙、孔広陶、龐元済、静寄軒劉氏の収蔵を経て一九八一年に劉靖基氏より上海博物館に寄贈された。出所:「上海博物館展」

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