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五彩魚藻文壺 2007年12月19日(水)更新
【和:ごさいぎょそうもんつぼ】 |
【中:Wu cai yu zao wen hu】 |
明・清|陶磁器>五彩魚藻文壺
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景徳鎮窯「大明嘉靖年製」銘
高35.3、口径20.3、底径25.5
明・嘉靖(1522~66)
上海博物館蔵
五彩とは高火度で本焼きした器面に赤、緑、黄などの絵具で文様をあらわし、再度低火度で焼き付けた釉上彩(上絵付け)の技法である。厚手に成形された大形の丸壷に、華やかな色彩を用いて蓮花や水藻、その間を泳ぐ魚の図が描かれている。肩にはラマ式蓮弁文、胴裾には芭蕉文があらわされている。青は釉下彩である青花の技法によってあらわされ、この時期新たに西アジアより輸入されるようになった「回青」とよばれる呉須を用いることにより、やや紫がかった華やかな色調をしている。上絵具は赤、緑、黄の三色が用いられ、オレンジ色に見える魚は、黄色の絵具の上に赤の絵具を塗り重ねてあらわしているのである。底裏に青花で「大明嘉靖年製」の二行銘が記されている。
嘉靖年間の官窯では五彩が大きな発達をとげ、盛んに焼造された。宣徳年間や成化年間の製品と比較すると筆法には崩れがあり、器形や文様配置にも洗練された格調の高さはみられないが、この作品のように旺盛な装飾意欲を前面に出し、健康的な色彩美を強調する作風が流行した。出所:「上海博物館展」
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