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咸陽出土の前漢玉器 2007年12月30日(日)更新

咸陽出土の前漢玉器

【和:】
【中:
秦・漢・三国|金銀・玉器>咸陽出土の前漢玉器

紀元前206~後24年
 「五陵原」(現在の咸陽市北咸陽原)は,前漢時代の皇帝の陵墓の所在地である。漢の文帝の覇陵が西安の東郊にあり,漢の宣帝の杜陵が西安東南郊にあるのをのぞいてそのほかの9人の皇帝の陵墓は全部ここに分布している。なお当時は富豪や高貴な人をこれらの陵墓附近の町に移住させていたのである。
新中国成立以来,これらの陵墓附近で前漢の文物がたえず発見されたが,とりわけ一群の精美な玉器が出土したことは注目に値する。たとえば1969年に漢の高祖劉邦の長陵附近発見の「皇后之璽」の玉印や1974年に武帝劉徹の茂陵附近出土の青玉鋪首などがそれである。
ここに陳列された玉馬,玉熊,玉鷹,玉辟邪などの5点の玉器は,1966年,1972年に咸陽の新庄にある漢の元帝劉奭の渭陵の附近で出土したものである。これらの玉器は新疆の和田(ホータン)の玉を用いて彫られたもので,玉には,つやと潤いがあり,細工は精巧である。とくに玉馬は線刻を用いて馬の飛翼を彫り,馬の四脚は流雲をふみ,羽人は背に双翼をつけて馬にまたがり,両手で馬の頸につかまり,雲を高くしのいで大空に遊んでいる姿をあらわしている。これは前漢の支配階級の「羽化登仙」という迷信思想をあらわしたものである。出所:「シルクロード文物展」

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