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西安出土の隋代文物 2008年01月01日(火)更新

西安出土の隋代文物

【和:】
【中:
隋・唐・五代|>西安出土の隋代文物

581~618年
 1957年,西安の玉祥門外で発掘された隋の大業4年(608年)の李静訓墓は,その墓室内の石槨が14枚もの大石板でつくられていた。石槨の壁はほぞで凹凸をつくって連結してある。石棺は房屋の形に彫刻され,その彫刻は精密なものであった。この石棺と槨との間1には約200点の副葬品がおいてあった。それらのなかには金,銀珠,玉,宝石などの器物30余点があり,多くは日常用品であるが,きわめて精美なものであった。なお, このほかにペルシャのササン朝の銀貨もあったが, これは当時の中国とベルシャなどの西アジア各国間の友好的な往来を物語るものである。
陳列された珠宝鑲嵌の金顎頸飾,緑玻璃瓶,金釦白玉杯,高足金杯,白磁龍耳双胴瓶などはいずれもきわめて精美な工芸品である。精巧な鏤刻になる珠宝鑲嵌の金頸飾は中国と西アジアの工芸の特徴をそなえている。墓誌の記載によると,李静訓は北周の皇太后が育てた外孫の娘であり,9歳のときに汾源宮で死んだという。『隋書・李敏(李静訓の父親)伝』もこのことにふれている。9歳の貴族の小娘の副葬品がなんと豪華で贅をつくしたものであったことか。
隋朝の初年,文帝楊堅が仏教を奨励したので,大乗仏教の浄土宗がはなはだ盛んになった。陳列された開皇4年(584年)の董欽造金銅阿弥陀仏は,1974年, 西安の大雁塔西南八里村にある隋唐長安城の昌楽坊遺址で出土したものである。全体に鍍金し,容貌や姿は非常に調和し,均整がとれていて,隋代の金属彫鋳工芸の成果を十分に反映したものである。出所:「シルクロード文物展」

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