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光緒大婚図冊「冊立奉迎図」(8) 2008年02月10(日)更新
【和:こうちょたいこんずさく「さくりつほうげいず」】 |
【中:Guang xu da hun tu ce・ce li feng ying tu】 |
明・清|彫刻・書画>光緒大婚図冊「冊立奉迎図」(8)
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光緒期
一幀:長116cm 幅66cm
冊立奉迎図は、光緒大婚図冊のうちの第六冊にあたり、絵画十六頁、文六頁からなっている。各頁とも長さ百十六センチメートル、幅六十六センチメートルである。光緒帝の大婚に際してもっとも繁縟な儀礼は、この冊立奉迎の部分である。
光緒十五年正月二十七日を光緒帝は冊立奉迎の式典を挙行する吉日とした。この日、宮中の皇帝の通路(御路)には紅色のじゅうたんが敷きつめられ、太和門と大和殿には紅色の灯籠、色とりどりの幟、龍と鳳凰の飾り灯籠、双喜の文字をしるした彩色のたてふだなどがかかげられた。
大和殿内には祝賀用の机、冊や宝印をのせる机がならべられ、殿外には中和韶楽の楽器が設置された。皇帝の法駕鹵簿は、太和殿の両傍に飾られた。丹陛の上には大婚のための使者である正使と副使、王公大臣、鑾儀衛官、衛士らがならぶ。丹陛の下には龍亭、儀杖用馬のほか文武百官が御路の両側に、品級山にそって跪く。午門で鐘と太鼓がならされると、皇帝は太和殿の宝座につく。このとき中和韶楽が奏される。儀式の次第は次のようであった。
皇帝は冊文と宝印をあらためる。
文武百官は三跪九叩の礼をおこなう.
正使が跪いて慈禧皇太后の懿旨をのべる.
使者は冊立奉迎の礼をおこなう。
皇帝は宝座をたち内廷に帰る。
副使は冊と宝印を龍亭の中におく。
龍亭の前部の黄色の蓋をする。
このような儀式の後、行列が出発する。正使は前をすすみ、次に冊と宝印を納めた龍亭(宝亭ともいう)、皇后の格式をもつ儀駕、鳳與などの乗物がつづく。鳳與の中には皇帝の御筆になる龍の一字と金製の如意一柄がおかれている。内大臣、侍衛官らも行列につづき、大清門をでて皇后となる婦人の邸に迎えにゆく。大婚図冊は、内務府の員外郎であった慶寛を中心にして多数の画家たちが協同で制作したものである。儀式の順序、儀駕、鹵簿などの色彩、様式、名称、数はきびしく清皇室規一定の制度にしたがっている。
「冊立奉迎図」(8)は、太和門、内金水橋をへて正門である午門(五鳳楼)をでて、皇后を奉迎にむかう使者とその一行。正・副使が先頭をすすみ、宝冊、宝印の龍亭、皇后の鳳輿(喜轎ともいう)がつづきその後に内大臣、侍衛の儀杖隊がみえる。鳳輿の中には皇帝がしるした「龍」1字と金造の如意がおさめられている。出所:北京「故宮博物院展・紫禁城の宮廷芸術」1985-85
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