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木造仏五尊龕 2008年05月06日(火)更新
【和:もくぞうぶつごそんがん】 |
【中:Mu zhao fu wu zun kan】 |
宋・遼・金・元|彫刻・書画>木造仏五尊龕
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五代―北宋 10世紀
高さ10.5cm
斜めにやや傾いた原木を半分に割って面取りし、項部を半球形に成形したうえ、その内側に中央の坐仏を中心に、2菩薩、2比丘立像を表した五尊龕である。このような小型の龕は個人の念持仏として大切にされていたものが、ほかの埋納物と一緒に塔基へ納められたものと思われる。
龕中央には、ひときわ大きく、施無畏・与願印を結んで結跏趺坐する釈迦如来坐像を配し、その両側にS字形に体をひねったたおやかな立ち姿を示す菩薩を、そして如来と菩薩の間、 1段高い位置に比丘を表す。如来のやや面長な容貌が特徴的ではあるが、全体に細部は磨耗が激しく、判然としない。奥には簡略化された人炎装飾をほどこした大きな挙身光背が表され、龕の上下はそれぞれ2段と5段に分かれている。龕の外側には面取りされた各面の角ごとに宝珠形の飾りが彫り出されている。
全面的に炭化し、ひび割れていることから、一度火中したと考えられる。埋納の状況から判断して宋時代初期ごろの製作と考えられる。木造仏龕の塔からの出土は、五代から北宋時代建立の江蘇省蘇州市虎丘雲岩寺塔からの報告例などがある。出所:『地下宮殿の遺宝中国河北省定州北宋塔基出土文物展』
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