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清西陵     2008年06月01日(日)更新

清西陵
【和:しんせいりょう
【中:Qing xi ling
面白テーマ|明・清>清西陵

 清の西陵は河北省易県永寧山麓にある清王朝皇室の陵墓群の1つである。全部は泰陵(雍正帝)、昌陵(嘉慶帝)、慕陵(道光帝)、崇陵(光緒帝)の4人の皇帝の陵墓、3人の皇后、3人の后妃、3人の王公と皇女の陵墓をはじめ14の陵墓があり、76人の皇室メンバーが埋蔵されている。合わせて1000以上の建物があり、床面積は5万㎡以上で、100余りの石づくりの建物と石の彫刻は、ほとんど完全な形に保たれている。周辺は視野が広い丘陵地帯になつており、木々は生い茂り、素晴らしい景色がある。
清・西陵の402の古代建築は、基本的に明代の皇帝・后妃の陵墓の様式に基づいて築造されたものではあるが、清代宮廷の等級制度を厳格に守りながらも、それに拘泥せず創造的に築造したものもある。単門というこれまでの規制を改めて、3門のものにした大紅門前の石牌坊はその1例である。材料の選定と工芸の面でも、これまでのものよりいつそう美しく、いつそう細かくなつた。例えば慕陵殿前の楠の彫刻は、その他の陵墓が用いる彩色絵のやり方を突破して、原木に蝋をつける技法を用いたため、いっそう美しくなった。道光帝の代になつてから、陵墓の建物はやや衰えを見せたが、石像生、聖徳神功碑亭、明楼、方城などの建物は、琉璃門の代わりに石牌坊を用いたため、こじんまりした新しいモデルとして現れた。昌西陵を囲む羅圏壁と宝頂前を走る参道のこだま効果、隆恩殿内の藻井(天井)でなければ見られない丹鳳彩色絵などは、いずれも中国の陵墓建築の特殊な例となっている。これらの特殊なところが多い清の西陵は、清代の陵墓築造にも特色があるものであることを立証している。出所:中国世界遺産「明・清時代の皇室陵墓」

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