日の出－峨眉山     2008年06月04日（水）更新

　早朝5、6時の金頂は、まだ朝靄に篭れ明けない。寒風が強く吹かれる狭い舎身岩は、ご来光を見る観光客で込み合う。人々は東方にじつと目詰めている。間もないうちに、天際に金色に縁取つた黒い雲が現わした。徐々に、黒い雲は細長い環間を裂き始め、浅い赤い色を露出する。暫くして、黒い雲は、紫色に変つた。瞬く間に、裂き目はオレンジ色に変わりながら広げていく。続いて、赤い日は縁輪を覗かせてゆつくりと昇つてくる。当たりの雲はそれに従つて、カラフルに変化しており、雲の隙間から一本一本の眩しい光を射している。その時、約四分の三を出た赤い日は、にわかに地平線を飛び出した。今の雲は極色彩を呈しており、黒い山は果てしない雲海に見え隠れしている。舎身岩には、ゴールデンのペールをかけられ、オレンジ色に彩られた雲海は特に美しい。出所：中国世界遺産「峨眉山と楽山大仏」