「天子萬年」竹管翠毫筆     2008年06月28日（土）更新

清 康熙年間 
長26.5cm 直径1cm
白璜恭進
北京故宮博物院蔵
 一式二十六本からなる筆は筆管・筆帽ともにすべて竹製である。穂の外層はいずれも翠毫（カワセミの羽）であり、緑、赤、黄、藍など色あざやかで高雅なつくりを見せている。穂の柱は柔軟性の羊毛と剛性の兎毛を混合して用い、剛柔相揃い、軟剛適度である。筆管には線刻填金で「天子萬年」の文字を刻み、 その下には線刻填藍で「臣白璜恭進」の文字が刻まれている。白璜は、清代康熙から雍正年間の人で、兵部尚書の官職についた。この一式の筆は、白璜が貴州・江西巡撫大臣の任についていた時に、筆匠に命じてつくらせた貢物である。出所：『北京博物院・清朝宮廷文化展』