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端渓彫龍硯 2008年07月04日(金)更新
【和:「たんけいちょうりゅうけん】 |
【中:「Duan xi diao long yan】 |
明・清|彫刻・書画>端渓彫龍硯
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清 康熙年間
長22cm 幅18.5cm
清の康熙期の劉源の作で、『西清硯譜』にも収められている。劉源、字を伴阮といい、刑部主事の官職につき、絵画、書道、彫刻、美術設計などの面で、いずれも造詣が深い。
硯材は端渓の旧坑から採出した上等な石材が使われており、 ことのほかなめらかで潤いをもち、石には胭脂暈、人捺など美しい天然文理が現われている。硯の正面の上のほうには「二龍戯珠」の浮彫りがほどこされている。 その中の一匹が主で、中央にとぐろを巻き、 もう一匹は尾をかくし、頭だけを見せ右に姿を置いている。二匹の龍の間には金の玉がはめこまれ、光を放っている。周囲は飛雲や荒波刻まれている。墨堂は硯面の下方にあり、彫刻のくぼみが墨池になっている。景池内には暗道が彫られ、墨堂とつながつている。設計は巧みで、造形は典雅であり、構図は均衡対称というこれまでのパターンを突破し新意がこらされている。 刀法も潤いをもち流暢である。
硯の左側面には「康熙十八年五月恭製小臣劉源」の銘が打たれており、乾隆帝はこの硯をことのほか賞讃し、四言絶句一首をしたため、硯の衷に刻んだ。硯は紫檀の硯盒におさめられ、箱もすぐれたもので、劉源自らの作品である。箱の面には蘇東坡の咏硯の文と、上述の乾降の御製の詩がしたためられ、蓋の内側には一匹の龍と「龍光」の二字が浮彫りされている。箱の底には飛雲紋が刻まれ、二十八縮図が彫られ、「天府永保」の印文が刻されている。出所:『北京博物院・清朝宮廷文化展』
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