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黄紙 2008年07月05日(土)更新
曹寅 恭進
清 康熙年間
長138cm 幅61.5cm
黄色の加粉紙で、両側はローラーで磨いて光沢を出し、隠し模様が入っている。一方は梅鵲紋、他方は松竹紋である。紙質は細かく、 厚さは均一だが、抗張力は強くない。封印紙には、「康熙四十八年七月十一日曹寅進」のサインがある。
隠し模様というのは中国の加工紙の中でも特色ある加工技術である。模様には十竹斎箋譜のように、紙の面にはっきり見てわかる彩色模様を描く「明花」と、もう一種、 この紙の隠し模様のような、「暗花」とがある。隠し模様は紙を、陰文と陽文の模様を膨彫ったニ枚の板の間にはさみ、圧力を加えてつくる。隠し模様の効果は紙を漉く過程でもたらされるものである。
曹寅(1658-1712年)は小説『紅楼夢』の作者曹雪芹の祖父。一名申曹璽子ともいう。字は子清、号は荔軒、楝亭、雪樵で、西堂掃花行者、花道人を自称した。内務府漢軍白旗人。康熙二十九年(1690年)に蘇州の織造(清代、江寧、蘇州、杭州に置かれた宮用の織物工場の監督官)になり、同三十一年(1692年)に江寧織造を兼任し、さらに三十二年(1693年)、江寧の専任になった。この紙は同四十八年(1709年)、江寧織造の時に献上したものである。出所:『北京博物院・清朝宮廷文化展』
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