考古用語辞典 A-Words

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和同開珎(1枚)     2008年07月08日(火)更新

和同開珎(1枚)
【和:「わどうかいちん
【中:「He tong kai zhen
隋・唐・五代|金銀・玉器>和同開珎(1枚)


径2.3cm
陝西省西安市何家村出土
飛鳥時代・和銅元年(708)
陝西歴史博物館
 和銅元年(708)5月に発行された日本最初の流通貨幣。同年正月、武蔵国から国産銅が献上されたのを機に、年号を慶雲から和銅に改め、和同開珎の発行が企てられたが、最初に出されたのは銅銭ではなく、銀銭だった。これより先、7世紀末に銅銭として富本が作られているが、富本については、和同開珎が発行されても、和同銭との交換レートを定めた形跡がないなど、流通用に発行されたとは考えられず、儀礼用の貨幣だったとみられる。
この和同銀銭は、金銀器や開元通宝の金銀銭と同じく、西安何家村から出上したもので、ここから出た総数5枚のうちの1枚である。和同銀銭は、国内では当初、貨幣の発行額を増やす高額貨として発行されたらしいが、贋金の横行で翌和銅2年(709)には通用停止となり、その後は主に贈答、賞賜などに用いられたとみられる。何家村から出上した5枚も、遣唐使による贈答ないし朝貢用として、はるばる海を渡ったのであろう。いずれも磨減のあとがあるが、洛陽からは別に製造時の状態をとどめた和同銀銭1枚も出土している。出所:『遣唐使と唐の美術』

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