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頭飾1式 2008年07月09日(水)更新
金、銀、玉ほか
顎当径32×22
陝西省咸陽市賀若氏墓(武徳4年<621>頃葬)出土
唐時代・7世紀
陝西省考古研究所
金製の櫛、簪、耳飾などとともに、墓中に安置された遺体の頭部付近で発見された。金、銀、白玉、ガラスなど、多彩な素材を用いて、花形、円形、ハート形、房形といった小片を300点余りも作り出している。各片には小さな孔が空けられていることから、そこに糸などを通して各片をつなぎ、冠などに留めていた頭飾と見られる。図下に見える金製の鐶状部は、その下端を遺体の顎に当て、帯条の部位を顔の左右に回して留めた、いわば顎当といった類のものと推測される。また、その上部に見える金製の蔓草状の部位は、用途はなお明確でないものの、図版の上下を逆にして見れば、遺体の目から鼻にかけて載せた面具の一種と考えることもできよう。唐時代には、いろいろな素材を複雑に加工した各種の装身具が盛んに制作され、貴婦人ばかりでなく、男子の威儀を保つためにもさまざまな場面で使用されたが、これほど多数の部位からなる遺例はきわめて珍しい。出所:『遣唐使と唐の美術』
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