考古用語辞典 A-Words

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禽獣草花文三足小壺     2008年07月09日(水)更新

禽獣草花文三足小壺
【和:「きんじゅうそうかもんさんそくしょうこ
【中:「Qin shou cao hua wen san zhu xiao hu
隋・唐・五代|金銀・玉器>禽獣草花文三足小壺

銀・鍍金
高5cm、胴径4.5cm
陝西省西安市東郊西北国棉五廠65号唐墓(開元6年<718>葬)出土
唐時代・7-8世紀
陝西省考古研究所
  鍑と呼ばれる形式に相当する小形の壷。半球状の胴の下部に獣足形の足が3つ備わり、胴の上方にはなだらかにすぼまったが首続き、その上に蕾形(または宝珠形)の鈕とが付いた蓋がかぶさる。蓋、器、足の各部は、銀板を鍛造(打ち出し)して別々に成形され、足は器に溶接されている。各部の表面には、魚々子と呼ばれる極小の円形文を地として、禽獣や草花の文様が克明に刻出され、文様部を中心に鍍金(金メッキ)がのせられている。小器ながら、曲面を基調とした安定感のある形姿や、細緻をきわめながらも力強い文様表現には、唐時代初期から盛期にかけての優れた作風を認めることができる。内容物はみつかっていないが、おそらく、宝石または化粧料あるいは薬剤といった当時の高級小物を収納するため、上流階級の日常に用いられた器物の1つであつたろう。出所:『遣唐使と唐の美術』

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