考古用語辞典 A-Words

時代別順

旧石器時代
新石器時代
神話時代
殷・周時代
春秋戦国
秦・漢・三国
晋・南北朝
隋・唐・五代
宋・遼・金・元
明・清

分野別順

基本用語
青銅器
陶磁器
金銀・玉器
石器・ガラス
彫刻・書画
絹・衣類
建造物・遺跡・墓
歴史名城
歴史人物
研究機関
研究者
面白テーマ

合子(2)     2008年07月10日(木)更新

合子(2)
【和:「ごうす
【中:「He zi
隋・唐・五代|金銀・玉器>合子(2)

銀 
高6.5cm、径17.9
陝西省西安市何家村出土
唐時代・8世紀
陝西歴史博物館
 何家村からは、この作品や「合子(1)」などのように、丹薬ないし医薬に関わる器物や、丹砂、鍾乳石といった薬剤類が大量に発見された。この銀製の合子は、蓋の表裏に記された墨書からうかがわれるように、光明砂、白瑪瑙、砂金など、当時の煉丹術や医術の材料を収める容器であった。蓋・身とも甲盛りのある円形をし、いずれも鍛造により成形されている。内面には、細かな挽き目があり、鍛造した後、表面を轆轤で整形して仕上げたことがわかる。表面にはなんの文様も施されず、たいへん簡素な形式を示すが、薬剤を納めるという用途に適った合理的な作りには、当時の物作りのあり方が端的に示されていよう。
蓋裏墨書:「大粒光明沙(砂)一大斤/白馬脳(瑪瑙)鉸具一十五/事失玦真黄銭卅/黄小合子一六両一分内有麸/三両強/釵釧十二段共七両一分」 
身内高墨書:「二斤一両并□」   身底裏墨書:「二斤一両并□」。出所:『遣唐使と唐の美術』

Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.