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合子(2) 2008年07月10日(木)更新
銀
高6.5cm、径17.9
陝西省西安市何家村出土
唐時代・8世紀
陝西歴史博物館
何家村からは、この作品や「合子(1)」などのように、丹薬ないし医薬に関わる器物や、丹砂、鍾乳石といった薬剤類が大量に発見された。この銀製の合子は、蓋の表裏に記された墨書からうかがわれるように、光明砂、白瑪瑙、砂金など、当時の煉丹術や医術の材料を収める容器であった。蓋・身とも甲盛りのある円形をし、いずれも鍛造により成形されている。内面には、細かな挽き目があり、鍛造した後、表面を轆轤で整形して仕上げたことがわかる。表面にはなんの文様も施されず、たいへん簡素な形式を示すが、薬剤を納めるという用途に適った合理的な作りには、当時の物作りのあり方が端的に示されていよう。
蓋裏墨書:「大粒光明沙(砂)一大斤/白馬脳(瑪瑙)鉸具一十五/事失玦真黄銭卅/黄小合子一六両一分内有麸/三両強/釵釧十二段共七両一分」
身内高墨書:「二斤一両并□」 身底裏墨書:「二斤一両并□」。出所:『遣唐使と唐の美術』
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