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盥缶 2008年07月21日(月)更新
青銅製
通高35.9cm、 腹径43.5cm、 重36.5kg
環形の把手のある蓋が付き、左右にある把手からは鎖が下がる。蓋と器体には五つずつ円形の突起装飾が付く。蓋には勾連雲紋、器体には龍紋、鳥首龍紋、勾連雲紋の紋様帯が、純銅の象嵌によって表されている。器体左右の把手には獣面が表されているが、その中央には小さな亀の図が見える。蓋の裏側と器体の肩部に「曽侯乙作持用終」の銘文がある。
盥缶とは顔や手を洗うための水を入れる容器である。曽侯乙墓では同じ型式の盥缶が4点発見されたが、2点は紋様に純銅を象嵌したものであり、2点はトルコ石を象嵌したものであった。純銅の象嵌は、先に紋様を純銅で鋳造し、それを鋳型の外笵に貼付して器体を鋳造するという方法によることが明らかになっている。蓋の環形の把手と器体の二つの把手は、別個に鋳造して本体に接合したものである。
盥缶というこの型式の器は、楚の墓からしばしば発見される。河南省淅川下寺の楚墓からは「浴缶」という銘を持つ同じ型式の器が出土しており、安徴省寿県の祭侯墓からは「盥缶」という銘を持つ器が発見されている。出所:『曾侯乙墓』
特別展 日中国交正常化20周年記念
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