考古用語辞典 A-Words

時代別順

旧石器時代
新石器時代
神話時代
殷・周時代
春秋戦国
秦・漢・三国
晋・南北朝
隋・唐・五代
宋・遼・金・元
明・清

分野別順

基本用語
青銅器
陶磁器
金銀・玉器
石器・ガラス
彫刻・書画
絹・衣類
建造物・遺跡・墓
歴史名城
歴史人物
研究機関
研究者
面白テーマ

御用腰刀 銘「寒鋒」   2008年07月27日(日)更新

御用腰刀 銘「寒鋒」
【和:ごようこしがたな めいかんぽう
【中:Yu yong yao dao ming [han feng]
明・清|>御用腰刀 銘「寒鋒」

(乾隆帝所用)
清,乾隆年間(1736-1795)
鉄・金桃皮
長さ:94.8cm 刃長:72.2cm 刃幅:3.6cm
  乾隆帝は自らの「十全武功」を大いに発揚するために乾隆13年(1748)から乾隆60年(1975)にかけての47年間に4回に渡って刀剣を造らせた。一回の製作で刀と剣がそれぞれ30振ずつ造られており、その数は全部で240振にものぼる。刀剣はすべて「天」「地」「人」の3種に分類され、それぞれがさらに「上」「下」に分けられている。5振を一組として樟材で作られた48個の長方形の箱に納められている。刀を納めた箱は総称して「湛鍔韜精」と呼ばれ、剣を納めた箱は「神鋒握勝」と呼ばれる。この腰刀は鋭い刃、切っ先を持っている。鐔の近くに金、銀、銅を交互に組み合わせた以下のような象嵌文様がある。刀の片面には隷書で番号が付され、その下に如意形の枠と隅を丸くした長方形の輪を配し、その外側に「寒鋒」と銘が刻まれ、その下に龍、如意、鳳凰の文様が配されている。もう一方の面には隷書で「乾隆年製」の銘があり、その下には刀銘と同じ意味を示す図案が配されている。柄は青玉製で如意形に作られ、房付きの金色の提げ緒がついている。鞘は金桃皮と呼ばれるもので作られているが、これは中国南部に産する一種の桃の本の皮で、鮮やかな黄金色を呈することからこの名がある。この鞘は光沢のある滑らかな金桃皮を選んで小さく切り、それを「人」の字形に組み合わせて表面に貼り合わせたものであるが、これには「避悪駆邪」(魔よけ)の意味が込められている。鞘の中程には帯執(刀剣を腰に固定する組のこと)を結ぶための金具が二つの輪で固定されており、これらは鉄地に金銭金製で幡螭文(龍のような獣がたくさん絡み合った文様)が施されている。帯執は明黄色で、金鍍金を施した鉄製の金具に繋がれており、腰に提げられるようになっている。出所:北京・故宮博物館名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝

Copyright 2006 abc0120 All rights reserved.