珊瑚製桃形合子   2008年07月28日（月）更新

宮廷の皇后たちが用いた珊瑚製の装身具入れ
清（1644-1911）
金胎・珊瑚製
通高：20.2cm 口径：19.2×22.0cm
 　合子は、身と蓋に分かれる。蓋の頂部に案書で丸い「寿」字、その上に蝙蝠が見え、福寿の意を表わす。蓋全体に雲中を上昇する9頭の龍が生き生きと表わされている。身の方には逆巻く渦文と雲文が見える。本器は極めて複雑な意匠からなり、技術は精巧をきわめ、類例のまれな国宝ともいうべき貴重な作品である。清朝の皇后たちが貴重な装身具入れとして用いたほか、精緻で美しい置物としても用いられた。出所：北京・故宮博物館名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝