七宝銅鍍金製時計   2008年07月28日（月）更新

人形や文様が自動で動くからくり時計
清・乾隆年間（1736-1795）
銅・鍍金製
中国・広州
高さ：80.0cm 長さ：40.0cm 幅：30.0cm
 　時計は全体に銅地に鍍金を施し、藍色に焼きつけた薄板を嵌装し、色ガラスを嵌装している。構造は3層に分かれる。下層はオルゴールで、正面中央に回転式の噴水を配し、その両側には色とりどりの色ガラスで作られた回転式の花文様が配され、さらに、その周囲は色鮮やかな藍色の七宝板が嵌め込まれている。左右両面には油彩による風景画と走る人形があしらわれている。中層の正面には左右に開く自動扉があり、その中に自動で動く小さな人形が見える。窓の周囲は内側から順に緑と白の色ガラス玉、藍色の七宝板、赤と白の色ガラス玉の枠で飾られている。その他の3面は、銅に金鍍金を施した地に藍色を焼きつけた板が嵌め込まれている。上層は最上部に回転するパイナップルをつけ、その下が時計で、文字盤上の二つの穴はぜんまいを巻く穴である。時計の周囲は藍色の板と赤と白、緑と白のガラス細工帯で飾られ、背面には鏡が備えてある。スイッチを入れると快よい音楽に合わせて、人物と噴水と花が動きだし、我々の目を楽しませてくれる。出所：北京・故宮博物館名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝