考古用語辞典 A-Words

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釉裏紅牡丹唐草文大盤  2008年08月02日(土)更新

釉裏紅牡丹唐草文大盤
【和:ゆうりこうぼたんからくさもんたいばん
【中:You li hong mu dan tang cao wen da pan
明・清|陶磁器>釉裏紅牡丹唐草文大盤

景徳鎮窯
明・洪武年間(1368-1398)
高さ:9.5cm 径:46.0cm 底径:26.7cm
北京故宮博物院蔵
  口縁は外側へ折れ曲がり、口部から底へかけての面は湾曲し、高台がつく。底は無釉で、赤く焼けている。器の内外面を釉裏紅の文様で飾っている。釉裏紅は釉の下に酸化銅で文様を描き還元焼成(酸素の不足気味の完全燃焼による焼成)して鮮やかな赤色の文様を表わす技法であり、元代に景徳鎮窯ではじまった。口縁部に霊芝唐草文帯、その内側に菊唐草文帯をめぐらし、ここには8輪の菊花が描かれている。見込みの主文様には牡丹文が描かれている。外側には四つの花折枝文がめぐらされ、高台のまわりに35弁の蓮弁文がめぐらされている。洪武年間(1368~1398)に焼かれた磁器が知られ研究されるようになったのはここ数年のことであり、専門の研究者による比較研究は洪武磁器の年代的な特徴を明らかにしつつある。例えばこの盤の菊花文の花は三重構造である。まず中心の花蕊(花のしべ)は網状に描かれ、その外側に色を塗らず輪郭だけで表わした花びらがめぐり、さらにその外側に片側を白く残した大きな花びらがとりまいている。葉は瓢箪形にくびれている。これらの特徴は元代磁器に見られる菊花とは異質であり、洪武に続く永楽期(1403~1424)、宣徳期(1426~1435)の菊花とも異なっており、洪武磁器独特の文様といえよう。出所:北京・故宮博物館名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝

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