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桐陰清夢図 2008年08月05日(火)更新
【和:とういんせいむず】 |
【中:Tong yin qing meng tu】 |
明・清|彫刻・書画>桐陰清夢図
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老夫が青桐の下で涼む情景
唐寅(1470-1523)
明(1368-1644)
紙本墨画・掛幅装
62.0×30.9cm
北京故宮物院蔵
唐寅は字は伯虎、子畏といい、六如居士と号した。呉県(江蘇省蘇州)の人。弘治11年(1498)、南京の解元(官吏登用の試験「科挙」の第一次試験である「郷試」の首席合格者)となる。人物、山水、花卉画をよくし、詩文、書にもたけていた。才気にあふれ、自らの印に「江南第一風流才子」と刻むほどであった。絵画ははじめ周臣(明代中期の同郷の画家)に学び、主に南宋の院体画(南宋宮廷所属の絵画工房「画院」の画風で詩情表現を理想とする)の画法を受け継ぐとともに元代画家の筆法を吸収して創造性を加え、清らかで瀟洒な自らの画風を打ち立てた。沈周、文徴明、仇英とともに「明の四家」と称される。著書に『六如居士全集』がある。本作「桐陰清夢図」は白描画法によって老夫が一人、目を閉じ椅子に仰向けに坐り、青桐の下で涼んでいる情景を描いたもの。人物や樹石の筆法は簡潔にして力があり、衣の線はよどみなく流れ屈託がない。人物は入念に描き込まれ顔の表情にも生気があふれ、画面には豊かな情感がこもっている。画中右上は七言絶句の自賛「十里の桐陰が紫苔を覆い、先生の閑試に酔眼来れり。比の生においては己に功名の心を謝り、清夢は無に応じ、古槐に到る。」がある。落款は「唐寅画」、下に「呉趨」(朱文円印)、「唐寅私印」(白文方印)の2印を押す。出所:北京・故宮博物院名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝
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