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隔渓山色図 2008年08月06日(水)更新
【和:かくけいさんしょくず】 |
【中:Ge xi shan se tu】 |
明・清|彫刻・書画>隔渓山色図
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龔賢(1618ー1689)
清(1644-1911)
紙本墨画・掛幅装
162.8×71.3cm
北京故宮物院蔵
龔賢は字は半千、号は野遺、柴丈人など。江蘇省昆山の人。幼少の頃から南京に住んだ。清代初期の文壇における著名な詩人であり書もよくしたが、とりわけ山水画を得意とした。樊圻、嵩岑、鄒喆、呉宏、葉欣、胡慥、謝蓀らと共に「金陵八家」と呼ばれ、龔賢はその筆頭格におかれる。彼の絵画は確かな技術を示すとともに墨色の階調表現が豊かで、「積墨法」(墨のみで濃淡のグラデーションをつける手法)を巧みに用いた独特の山水画の画風をそなえている。この図は江南方面の秀麗な山河の景観を描いたもので、山々は起伏し、重なりあい、木々は林をつくっている。渓流は山を迂回し曲折して流れ、水辺は葦や竹が生い茂る。山肌には青竹がびっしりと生え、藁葺小屋がその中に建っている。近くには数本の古木が雑然と入り乱れ、水辺の向こうにある山の峰と好対照をなし、近景と遠景とが相呼応して全体の均衡を保っている。画面は濃厚な墨色で重々しく、景色は情感豊かである。筆法は雄渾で潤いがあり、龔賢の代表作の一つに数えられる。賛は「小結せし書齋は古岸の傍にあり、渓を隔てし山色が斜陽に対す。年来酌せざりし陶譛の酒、浄几深宵に妙香を焚く。」、落款は「野遺妙賢画」とする。「龔賢」(朱文方印)、「鐘山野老」(白文方印)を押す。出所:北京・故宮博物院名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝
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