考古用語辞典 A-Words

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李白詩意図  2008年08月06日(水)更新

李白詩意図
【和:りはくしいず
【中:Li bai shi yi tu
明・清|彫刻・書画>李白詩意図

李白の詩「将進酒」の詩意にもとづいて描かれた図
原済(1642-1707)
清・康熙38年(1699)
絹本墨画淡彩・掛幅装
203.0×63.0cm
北京故宮物院蔵
 原済は本姓は朱、字は若極、小学(幼少の呼び名)は阿長。明朝の王族で靖江(江蘇省の県)の王であった朱守謙の11代目の子孫。明朝の滅亡後、剃髪して僧となり、法名を原済、字を石濤、また苦瓜和尚、大滌子、清湘老人、瞎尊者などと号した。靖江王の邸宅が広西の桂林にあったことから広西の人とされる。才能に恵まれ、山水、人物、花卉画をよくし、筆致は奔放で力強い。伝統にとらわれない革新的な創造性によって後世に大きな影響を及ぼした。この図は唐代の詩人李白が詠んだ「将進酒」の詩意にもとづき、康熙38年(1699)、作者58歳の時に描かれたもの。画中には峰がそびえ立ち、樹林がうっそうと繁る。斜面の林の陰には柴垣で囲まれた東屋があり、その中で3人の文人が酒を飲み、詩を詠んでいる。そこに坐しているのが「詩仙」の異称をもつ李白その人で、かたわらには友である岑勲、元丹邱がおり、二人の童児が酌をしている。筆致は力強く、落ち着きがある。岩には淡墨で皴(山水画で岩のひだなどを表わすための筆法)が表わされている。宋代の范寛(宋代初期の山水画家)の画体を用い荊浩(唐末~五代)の筆意に学んだと自称している。出所:北京・故宮博物院名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝

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