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花鳥図冊 2008年08月06日(水)更新
【和:かちょうずさつ】 |
【中:Hua niao tu ce】 |
明・清|彫刻・書画>花鳥図冊
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郎世寧(1688ー1766)
清(1644ー1911)
紙本岩色・冊子装(10枚)
(各)32.5×26.2cm
北京故宮物院蔵
郎世寧(カスティリオーネ)はイタリア・ミラノの人で、康熙54年(1715)中国に来て宮廷画家となった。肖像、人物、花鳥、走獣画などをよくし、特に馬を好んで描いた。彼はもともと欧州イエズス会の宣教師であったが、中国に来てからは画家として活躍した。中国と西洋の画法を融合させた独特の画法が皇帝の賞するところとなり、宮廷で数多くの作品を制作した。「花鳥図冊」は全部で10枚からなり、それぞれ秋菊、臘梅、蓮花、水仙、鶏頭などの花が描かれている。画中の花は鮮やかに咲き香り、色とりどりの蝶が舞い、小鳥は花々の中で賑かにさえずり、まさに心躍るうららかな光景、喜びに満ちた美しさをたたえている。絵は全体に細密に描かれ、華麗な色彩が施されている。また陰影の対比が明確で、立体感に富んでいる。西洋画法の基礎の上に中国画の筆墨の技法や線描による造形力を吸収し、中国と西洋の画法の融合に成功し、中国画法の多様化に貢献した。本冊の最後の作品に「郎世寧敬画」の款記がある。また画中に「乾隆鑑賞」「三稀堂精鑑賞」等の印が多数押され、この絵が清朝宮廷の旧蔵品であることを示すとともに、この画冊が郎世寧花鳥画の優品であることを物語っている。出所:北京・故宮博物院名宝展-紫禁城と中国4000年の美の秘宝
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