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円壼・古酒 2008年08月24日(日)更新
【和:えんつぼ・こしゅ】 |
【中:Yuan hu gu jiu】 |
春秋戦国|青銅器>円壼・古酒
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青銅
通高44.6 口径15 重10.4kg
1977年中山王(興+昔)墓出土
盛酒器。圏台,平底,円鼓腹,なで肩,頸はしまり反り口。肩部と腹部中程に一筋ずつ凸弦文を持ち,両肩に鋪首(環をくわえる獣面)を持つ。九みのある蓋は落し蓋で,蓋に等間隔に雲形鈕三つ。出土時,壺内には墨緑色の酒があり,蓋を開けると酒の香りが鼻を突いた。
酒は,北京市発酵研究所のサンプル鑑定の結果,アルコール分を含むことが判明した。しかし,2000年以上経過していたため,含有率は0.05%に過ぎなかった。アルコール含有率が低いこと,特に壺底の沈殿物が多いことから蒸留酒ではないと断定できる。酒石酸塩が含まれていないので,果実酒でもない。窒素含有量がかなり多く,乳酸や酪酸が含まれる点から推測して,乳汁か穀類の醸造酒であろう。中国で発見された古代酒器は多いが,酒が入っていたのはこれが最初である。恐らく世界で発見された一番古い酒であろう。出所:「中山王国文物展」-中国戦国時代の雄
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