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莫高窟第三窟北壁 2008年09月22日(月)更新
【和:ばっこうくつだい三くつきたへき】 |
【中:Mo gao ku di 3 ku bei bi】 |
宋・遼・金・元|彫刻・書画>莫高窟第三窟北壁 |
千手千眼観音像(模写 杜顕清、楊麟翼、李其瓊)
紙本着色
縦206.2 横223.0
元
第三窟は西壁に「甘州史小玉筆」の墨書があり、その史小玉の名は第四四四窟の至正十七年(一三五七)の紀年をもつ題記に見えるから、この窟の造営もその前後と考えてよい。南北両壁に千手観音像が描かれている。いずれも四十二臂を大きく描き、小手を円光一ぱいに描いている。北壁のこの図では左脇にその眷属として婆薮仙、右脇に吉祥天、また下方左右に護法金剛が描かれる。これらは墨線を主体とし、淡い賦彩を施したもので、千手観音の肉身の輪郭では細勁な鉄線描、衣褶線には筆のあたりや肥痩を生かした、いわゆる折蘆描・蘭葉描など、多彩な描法でそれぞれの質感を表現している。ことに変化ある描線で帯や天衣の翻転するさまをあらわし、動きにみちた画面を構成しているのが注目され、その作風はおそらく盛唐期の名画家呉道玄の流れを汲みながら、描線に一段と表現力を増してそれを展開させたものといえる。仏画における新境地をここにうかがうことができよう。なお原画は壁面に薄く白上を塗り、これが生乾きのうちに彩画したものである。出所:『砂漠の美術館-永遠なる敦煌』中国敦煌研究院設立50周年記念
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