考古用語辞典 A-Words

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火焰宝珠文磚  2008年09月27日(土)更新

火焰宝珠文磚
【和:かえんほうじゅもんせん
【中:Huo yan bao zhu wen zhuan
宋・遼・金・元|彫刻・書画>火焰宝珠文磚

縦27.5 横27.7 厚6.5

 一九六三~六五年に、莫高窟前遺址から出土した、正方形、灰色の磚である。中心に、葉状の蓮弁を組み合わせて形づくった上が大きく下が小さい盆形の蓮華座を置き、その上に″品”字形に三個の摩尼宝珠を並べてある。宝珠を包んで火焰文が配置されて、これが宝珠の火焰になっている。火焰宝珠の両側には蓮華座をはさんで左右対称の雲頭形の蔓草が置かれ、これらが一体となって主文を構成している。四辺には連珠文が巡らされてある。
この磚は敦煌石窟の宋、西夏の洞窟、あるいは殿堂の地面にしばしば用いられる装飾磚であるが、同時に、この種の文様はさらに同時代の洞窟内の四壁や仏壇下部の格狭間の中にも描かれ、莫高窟第三二八窟や第四三二窟にその例がある。
この文様は各部の線が自然に組み合わされ、すっきりと明快であり、よく時代の特徴を示している。装飾的効果に富み、しかも災厄を除去し、平安をもたらすという寓意をそなえた文様である。出所:『砂漠の美術館-永遠なる敦煌』中国敦煌研究院設立50周年記念

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