考古用語辞典 A-Words

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石造天禄  2008年10月24日(金)更新

石造天禄
【和:せきぞうてんろく
【中:Shi zhao tian lu
秦・漢・三国|彫刻・書画>石造天禄


後漢時代
長168cm 幅43cm 高108cm
1954年河南省洛陽市洛河岸出土
洛陽関林石刻芸術館蔵
  天禄と辟邪は漢代宮門と陵墓の守護を司る神獣.天禄は体は虎豹に似,頭は獅子に似て, 2本の角。大きな口,鋭い歯、下顎に巻いた鬚。両翼がある.首を上げ体を傾け, 目を怒らせている.特に弧形の長い尾は地面を押さえ,飛びあがらんばかりの勢いである.漢代の職人は豊かな想像力と簡潔明快な手法を駆使して,天禄の頭部とたくましい体躯を精魂を傾けて彫り,さらに地面を押さえる孤形の長い尾を加えた5つの支点は,力強さを感じさせる 天禄の形象は虚構だが,細部の真実味のおかげで,かえって見なれた感じと,生命力にあふれた活気を人に与える.彫刻の手法の上では,概括と洗練という特徴を保持している.羽翼は浮き彫りに線刻を加え, 味わい深い。全体として破綻がない。背の陰刻の隷書「緱氏蒿聚成奴作」7字からして,作者は現在の偃師県の緱氏(古代は洛都畿内)の人であったことが知られる。出所:「黄河文明展」

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