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牧馬図 2008年12月12日更新
長131.5,幅199 cm
1972年内蒙古鳥蘭察布盟ホリングル新店子漢墓壁画模写
上部に車2台,騎馬2頭が描かれている。右上すみに先導の騎馬が1頭,馬は黄褐色,騎者は黒いかぶりもの,白衣,白い大滑(馬の背に敷く皮)。その後ろは軺車(立ち乗りの小車),たてがみを切りそろえた紅褐色の馬を駕し,乗者は車の後ろに立ち(頭部は剥落),御者は軾のそばに坐す。その後ろは輜車(ほろのついた車),たてがみを切りそろえた紅褐色の馬を駕し,乗者はほろの中に坐す。前事の馬は首をもたげ蹄をあげ,御者の御しかたは手慣れて思いのままの様子である。後者の車輪や車体は,確かな輪郭の線,熟達したタッチによって,いかにも駆動している感じがでている。事の後ろに従騎が1騎。下部には,一人の牧人がたてがみを切りそろえた黄褐色の馬にまたがり駆けるさまを描いている。牧人の前に,たてがみをたらしたたくましい駿馬が6匹,みな耳を立て,頭をあげ,胸をはって立っている。ほかに気の荒い若駒が3匹,みな淡黄色に塗られている。前の一駒は尾を立て下を向き,全速駆け足で疾駆し,中間の一駒は首をめぐらし蹄をあげ,後ろの仲間を呼び,後ろの駒は頭をあげ尾をふりあげて駆け,前の仲間に追いつこうとしているようである。わずかな筆の線で,若駒の活発で天真な性格を描きだし,また若駒のきかん気で奔放な動きのある表情をも表わしている。この牧馬図に描かれた草馬は構図がきっちりとむだがなく,色彩は落ち着きがあり調和がとれている。人馬の形象は外形,表情兼ね備わり,生気にあふれている。ここに生活を観察し表現する古代芸術家の創作能力を看取することができる。出所:中国内蒙古北方騎馬民族文物展
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